デジタル採点システムを導入するメリットとして挙げられるのが、採点業務の効率化です。答案用紙をスキャニングしてデジタルデータに変換し、パソコン上で採点を行うのがデジタル採点システムの特徴です。設問ごとに生徒の答案を一斉に並べて、正誤判断をまとめてできます。作業効率が早まるのはもちろん、採点ミスが防げるのは大きなメリットです。

作業方法や生徒数によっては、従来のアナログ作業と比べて40～50％も時間を短縮できたという事例も少なくありません。採点だけではなく得点の集計もできるため、答案の合計点の計算も容易です。得点の計算ミスといった凡ミスも防げる点も、デジタル採点システムの恩恵の1つと言えるでしょう。クラスや学年の平均点・偏差値の集計はもちろん、成績表への評価付けの際に役立つのも魅力です。

以前は専用の用紙を使わなければシステムが上手く作動しませんでしたが、現在はほとんどのシステムが先生の自作の答案用紙に対応しているという点も、導入しやすさに影響しています。各生徒の成績や個別の変化、ひいては指導に活用できる点もメリットの1つです。設問ごとの正誤の結果や本人の傾向が分かりやすく、得意なところと苦手なところを見極めやすくなります。またクラス全体の、設問ごとに異なる正答率も簡単に出力できるためこれらを用いて今後の授業に活かすことが可能です。

授業の進め方や理解度は問題ないか、学習の狙いが間違いなく伝わっているかどうかを判断する上でのヒントにもなります。